筋肉量を増やす一石二鳥の行動!

筋肉量を増やす一石二鳥の行動!

筋肉を効果的に大きくするためには筋肉タンパク質の合成を高め、さらに、分解を妨げる必要があります。
『合成を高め、分解を妨げる』この2つを同時に引き起こすことができる一石二鳥の素晴らしい行動が存在します。

それが『筋トレ』と『タンパク質の摂取』です。

筋トレとタンパク質の摂取は、それぞれが筋タンパク質の合成を高め、筋タンパク質の分解を妨げることができます。
つまり、この2つは筋肉を大きくする上で欠かせないマストで、まさに筋肉を大きくするための王道です。

特に、筋トレは、筋肉を大きくするだけでなく、筋力や筋持久力、消費カロリー(運動中、運動後)が発生します。
健康的で機能的で美的にも役に立つ筋トレはカラダづくりの最強メソッドなのです。

ただし、ただ筋トレをするといっても、『効果的な上手い筋トレ』と『成果の出にくい下手な筋トレ』が存在することも忘れてはいけません。

筋タンパク質の合成と分解バランス

筋肉を大きく成長させるためには、筋タンパク質の合成と分解バランスが重要になります。
その合成を効率よく高める方法は何かについてご説明します。
筋タンパク質の合成を高める要因は無数に存在しますが、効率よく促進する要因を3つ挙げます。

筋トレ→筋肉にダメージ
タンパク質の摂取→筋肉の材料を補給
休養(睡眠)→筋肉を修復と増強

この3つは共同体で、どれも欠かすことができません。
この3つのサイクルが上手くできると筋タンパク質の合成が高まります。

この過程を繰り返すことで筋肉が成長します。
ヒトは適応の生物であるため、筋トレでかかった刺激に対して、次回は負けないようにと筋肉の線維を強く太くしていきます。

考え方次第で筋肉量は増やせる

筋肉は意図して大きく変化させることができる器官です。
それは増えるだけでなく減ることも意味します。
筋肉を増やそうとする上で、筋肉の増減のメカニズムを頭の片隅にいれておくことで、どの行動が正解か見えてきます。
筋肉は主に筋タンパク質からできています。筋肉の中では、筋タンパク質の合成(構築すること)と分解(解体すること)が常に起きています。
そして、この筋タンパク質の合成と分解のバランスが増減に大きく関わります。

バランスのパターンは3つあり、
筋タンパク質の

①合成量と分解量が同程度(合成≒分解)
→筋肉の大きさに変化なし

②合成量が分解量を上回る(合成>分解)
→筋肉が大きくなる

③合成量が分解量を下回る(合成<分解)
→筋肉が小さくなる

ということです。

つまり、筋肉を増やしたい場合は、筋タンパク質の

・合成量を高める
・分解量を少なくする

この二点を意識することで確実に変化を起こすということです。

筋トレが上手い人と下手な人の違いとは

筋トレは筋肉の合成を促進し、分解を妨げる一石二鳥のお得な行動で、さらに機能的にも健康的にも美的にも役立ちます。
ただし、筋トレの中でも上手い筋トレと下手な筋トレが存在します。
この区別をするためには、筋トレによる筋肥大のメカニズムを知ることが大切です。このメカニズムを理解していれば、どうすれば上手くなれるか答えが見えてきます。

筋トレによる筋肥大のメカニズムは、

・機械的刺激
・代謝的刺激

この2つの刺激が筋肥大を引き起こすのです。

それぞれを説明すると、

機械的刺激とは、筋肉に対して物理的な刺激を与えることです。
イメージとしては、重いダンベルを手に持ちながら、力こぶにあたる腕の筋肉を伸ばしたり縮めたりすることで、その筋肉の線維に傷をいれていく感じです。なので、ある程度の重さが必要ですし、回数も何回か必要になってきます。

代謝的刺激とは、筋肉に対して化学的に刺激を与えることです。
イメージは少し難しいですが、筋肉に負荷をかけて動かすと、その筋肉から血中に代謝産物(代表例は乳酸や水素イオン)が発生します。
そこで動作の最中に筋肉に力を抜かずにいると、局所的に血流制限が起こります。
そうなると、鍛えている筋肉の周りは代謝産物が一時的に蓄積し、その代謝産物(例:水素イオンによって局所的に血液が酸性になる)がその筋肉にダメージを与える感じです。

また、代謝的刺激では、血中乳酸値が高まって筋肉をつくる成長ホルモンの分泌も発生します。
このイメージをもつとどのような筋トレが上手く効果が出やすいのか分かってきます。

筋タンパク質の分解を防ぐには

筋肉を大きく成長させるためには、筋タンパク質の合成と分解バランスを把握し、筋タンパク質の合成を高める一方で分解を妨げることも重要です。
筋タンパク質の分解が起こる大きな要因を説明します。
筋タンパク質の分解の要因は無数に存在しますが、特に影響力のある要因を5つ挙げます。

・加齢
・活動量(筋肉への刺激)の低下
・低血糖状態(空腹)
・タンパク質の摂取不足
・心理的ストレス

加齢については、ヒトという生物上、誰しもが避けては通れない筋萎縮(小さくなること)です。筋肉量は30歳前後をピークに加齢の影響で年1%ずつ減っていくと言われています。

活動量(筋肉への刺激)の低下については、最も分かりやすい例は無重力状態(宇宙環境暴露)とベッドレスト(ベッドに横たわる)やギプス固定(骨折など)です。
宇宙に行ったことがある方はあまりいらっしゃらないと思いますが、骨折によるギプス固定や手術後の安静状態での入院などは経験がある方いらっしゃると思います。
ギプスを外した後や入院明けは筋肉量や筋力が明らかに低下しているのを体験します。

低血糖状態については、筋肉は糖質の貯蔵庫としての役割があり、血糖値が低下すると、筋肉の貯蔵庫から糖質を補給します。その他にもエネルギー不足になると筋肉自体を分解することで、血中に糖質とアミノ酸を生成し、それをエネルギーとして脳や心臓や肺や身体を動かすなど生きていくための機能を果たします。
また、空腹は低血糖状態で感じることがあるため、空腹感は筋肉の分解のアラームにもなります。

タンパク質の摂取不足についての考え方はシンプルです。
筋肉はタンパク質から主に構成されています。
タンパク質の役割は筋肉をつくることだけではなく、同時に髪の毛や爪や臓器、酵素と様々なものをつくります。
タンパク質を食事から摂取しない場合、それらをつくるために、筋肉を分解することで体内にタンパク質を産み出すということです。

心理的ストレスについては、心理的にストレスを抱えることで、そのストレスに対抗するためのグルココルチコイドというホルモンが分泌されます。このホルモンは筋タンパク質の分解ホルモンとしても知られています。

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