トレーニングの基本の法則!

トレーニングの基本の法則!

ヒトがトレーニングで成果を出すための法則があります。
初心者にとっても、上級者のアスリートにとっても、世界共通のトレーニングの7原則が存在し、トレーニングの基本になっています。
その7原則に従えば成果は間違いなくでます。

今回は、そのトレーニング7原則をご紹介します!

このトレーニングの7原則をふまえて、トレーニングメニュー、負荷、頻度が決定します。
そして、成果を感じなかったり、伸び悩んでいるときは、この法則のどこかが上手くやれていないはずです。自分のトレーニングの見直しにも使えますね。

過負荷の法則

ちょっときつい負荷で!

トレーニング7原則のうち最も有名な法則が過負荷の法則です。
これはまさに人間のカラダの本質(ヒトは適応の生物である)をついた重要な法則であり、トレーニング初心者にとっての乗り越えるべき大切な課題であります。

フィットネスクラブでスタジオやマシンで自分一人でトレーニングしてる方の9割以上の方ができていません。
過負荷の法則とは、自分の今現在の能力でこなせる強度(重さや回数や時間)に対して、「少しキツい!という負荷を設定しなくてはならない」という法則です。
つまり、今やれる重量を毎回同じように淡々とこなすトレーニングでは、それ以上の成果、カラダに変化は出ません。
トレーニングで成果を出すにはキツくて当たり前なのです!
キツくないトレーニングはそれ以上、伸びません!
だからといって、キツすぎると続かないし、怪我のリスクが高まります。
なので、自分にとってチャレンジを楽しめるぐらいの少しきつい適切な負荷を設定してあげることが大切です。

漸進性の法則

負荷は徐々に上げていかないと!

過負荷の法則と並んで、一人でトレーニングしている多くの方が実践できていない法則が漸進性の法則です。

漸進性の法則とは、トレーニングの日の経過とともに、負荷は上げていかないといけないという法則です。
こちらは過負荷の法則と似ているのですが、過負荷の法則とセットのようなものです。
過負荷の法則はその時の一時点のトレーニングの負荷に着目しています。

一方、漸進性の法則はある程度の期間をみた上での負荷に着目しています。
具体的には、過負荷の法則の通りに少しキツい負荷でトレーニングを積んでいくと、ヒトは適応の生物であるため、いずれそのキツかった負荷がこなせるようになります。
今までキツかったのがキツくなくなる、上がらなかった重さや回数が上がるようになります。
これはまさに成果の証であります。

すると、いつの間にかその負荷は過負荷の法則から外れてしまいます。
成果をさらに出すためには、またキツいと感じるトレーニングの負荷が必要になります。
そこで漸進性の法則が登場します。トレーニングの負荷は日の経過(成果の経過)とともに徐々に上げていく、再設定の必要が出てくるのです。
成果を感じたら、次の課題を設定する。
この目標に対する達成感と新たな課題の設定こそがトレーニングというスポーツの醍醐味でもあるのです。

意識性の法則

どこを鍛えてるか、あと目的を意識して!

トレーニングの中身(種目や負荷やレンジ)の選択は、その人の目的や課題に応じてより効果的なものにすること(特異性の法則)が大切です。

そして、その人にとって、効果的なメニューが完成したら、次に実行フェーズに入ります。
求める成果を出すためには、的確なメニューに加えて、そのトレーニングを上手く実行できるかどうかが成果に直結します。

その上手いトレーニングに欠かせない法則が意識性の法則です。
意識性の法則とは、「トレーニングしている最中には、目的や鍛えている筋肉などを明確に意識していなければなりません。」という法則です。

具体的な例を出します。
目的が「内ももの筋肉を引き締めたい」という場合には、内もものトレーニング種目として、「脚幅を広げたワイドスクワット」があります。ワイドスクワットをする際には、実際にモモ前、お尻、内モモの筋肉などが主に使われます。
このときに、モモ前やお尻の筋肉でこの動作をするのではなく、『内モモの筋肉を意識して、内モモの筋肉メインで使って動作を実行すること』が内モモを引き締めるためには効率的です。

このように意識性の法則の通り、トレーニングメニューだけでなく、実際に行う動作の中で、目的の筋肉を意識すること、実際に効かせるためのフォームにしていくこと、しっかりと効いているか確認することが、目的の成果を出すための上手いトレーニングになります。

反復性の法則

成果を出すには1回じゃなくて、継続が大切!

フィットネスクラブや自宅で筋トレ、ランニングを始めたばかりの人にとってのとてもとても大きな壁が反復性の法則です。

反復性の法則とは、トレーニングは1度きりで成果を出すのではなく、何度も繰り返しトレーニングすることで、成果が出る。という法則です。

簡単に言えば、成果には継続が重要です。
「あぁやっぱりか。」「結局、運動は続けないといけないのか。」
となんとも言えない気持ちになる方も多いはずです。
そうなるのも当たり前です。

フィットネスクラブに通っている会員のうち半年で半分の人数が入れ替わっていくと言われています。(半年以内に退会する人が全体の半分、新たに入会する人が全体の半分)
長く続けられている人は全体の20%ほどなのです。
反復性の法則の通り、この続かないグループから抜け出すことが何よりも大切です。
そのためにはやはり負荷の設定が大切です。
すべては続けられるために、どうしていくかを考える必要があります。

個別性の法則

その人のレベルによって負荷は変えて!

反復性の法則では、トレーニングを続けることが成果を出すためには必要だと説明いたしました。
トレーニングを継続するためには負荷の設定がとても大切なキーポイントになります。

具体的には、負荷や頻度などがキツすぎたり、無理があるとトレーニングは続きません。
一方で、負荷が楽すぎたり、頻度が少ないと成果が出ず(過負荷の法則、漸進性の法則)、成果が出なければ、トレーニングの意味を感じられず、続きません。
この無理なく成果を出すための負荷の設定をする必要があるのです。
その負荷は、ヒトの体力レベルや意識レベルや経験値によって当然異なります。

そこで登場するのが、個別性の法則です。

個別性の法則とは、「そのヒトのその時の様々なレベルに応じて、必要十分で適切なトレーニングの内容や負荷は設定しなくてはいけません」という法則です。
つまり、トレーニングにおいて万人に当てはまる知識を知ると同時に、その人にあった正解を見つけ、実行していくこと、どちらも必要だということです。

特異性の法則

目的に対して、それにあった種目と負荷の設定を!

運動を続けることができたり、負荷の設定が上手くできている方はトレーニングの中級者以上であります。その方々にとってはトレーニングの目的や課題や要求がよりはっきりと明確になっているかと思います。

具体的には、

・野球の投球の際の球速を上げるために体幹のバランス力を高めたい
・ゴルフのスイングで上半身の柔軟性がほしい
・内モモのたるみをもう少し引き締めたい
・マラソンでもう少しタイムを縮めたい

などです。

トレーニングをしていく中で、自らの課題や要求はより具体的になっていきます。
そこで大切になってくるのは、トレーニングの中身です。

そこで、その具体的な課題をクリアするために重要な法則として、特異性の法則があります。
特異性の法則を説明すると、「トレーニングした部位や内容に応じて、そのトレーニングに特異的な成果が出る。」ということです。
簡単な例は

・腕のトレーニングをしても、脚は鍛えられません。
・柔軟性を上げるには筋トレよりもストレッチの方がより効果的です。
・長く走れる持久力のためには短距離を全速力で走るのではなくマラソンをしましょう。
・筋肉をつけたければ、負荷の重さは10回できるぐらいの重量にしましょう。
・スピードスケートに必要な脚の筋力を鍛えたければ、スクワットはなるべく深くやりましょう。

という感じです。

スポーツの場面や競技特性に応じたトレーニング種目やレンジや重さにしたり、競技のスキルを上手くなりたければ、その競技を実際にやることも絶対に必要になってきます。
トレーニングメニューや負荷やレンジは、その人の目的や課題によって人それぞれ異なってきます。

全面性の法則

お腹だけじゃなくて、全身も!筋力だけじゃなくて柔軟性とかも!

トレーニングの成果を出す上で、トレーニングメニューは重要です。
特異性の法則によって目的に応じた効果的なメニューの作成が必要になります。

スポーツの動作特異的なトレーニング種目、ダイエットにおいて引き締めたい部位だけをトレーニングすること、これが成果を出すためのすべてと言うわけではありません。
自分の気付いていないことや思いがけないことが、結果的に目的の成果につながる可能性があります。

例えば、マラソンのタイムを縮めたいからランニングばかりしている。
という人にとって、スイミングが意味ないかというと全くそんなことはありません。
スイミングによって、ランニングでは使わない筋肉を鍛えられたり、肩甲骨周りの可動域が広がったりすることで、今まで固定されたランニングフォームに効果的な変化が生じたり、ランニングに必要だけど今まで使えていなかった筋肉を発見できたりすることがあります。

そこで全面性の法則があります。
全面性の法則とは「筋力だけ、脚の筋肉だけなど限定的なトレーニングだけでなく、全身の筋肉を鍛えたり、柔軟性、バランス力など全面的にトレーニングすることが大切」ということです。
固定されたトレーニング種目、動作ばかりではなく、様々な刺激を与えることで、新たな課題や違う発見などが見つかって、結果的に目的につながる十分に可能性があります。
成果に伸び悩んでいる方にとっては、実はまだ他の部分で伸びしろがたっぷりあるという希望にも繋がります。

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